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オランダ農業ブログ


オランダ農業の歴史
はじめに:逆境から生まれた不屈の精神と技術 「オランダ農業っていつからこんなにすごいの?」 旅行者にも農業関係者にも、よく聞かれる疑問です。答えは一言でいうと、水との闘いの歴史が農業を鍛えたから。干拓、食料危機、そして科学的農業への進化。オランダ農業は困難を乗り越えるたびに進化してきました。本記事では、その歩みを深掘りしたいと思います。 水と土地をめぐる闘い:干拓から始まる農業 オランダには山がありません。最高地点は南部にあるファールス山で、標高たった323m。オランダの土地は驚くほど平坦です。国土の約1/4は海面下という低地であり、首都アムステルダムやスキポール空港も海抜約マイナス3mに位置します。もし堤防がなければ、国土の大半が海に沈んでしまう土地なのです。 中世から近代にかけて、オランダ人は海と戦いながら国土を拡大してきました。堤防を築き、風車で水を汲み出し、海から土地を奪い返す干拓を粘り強く続けました。まさに「神は世界を創り、オランダ人はオランダを創った」という有名な言葉が示す通り、自らの手で国を造り上げてきた歴史があります。こうして生ま
4 日前読了時間: 4分


農家の嫁が見たオランダの先進農業
目次 はじめに グリーンハウス農業の革新 酪農業 - チーズと牛乳の王国 「効率×持続可能性」への挑戦 – サステナブル農業 世界最高峰の農業研究拠点・ワーゲニンゲン大学 最後に 最先端農業技術が集うGreenTechにて はじめに:小さな国が世界第2位の農業輸出国 九州ほどの面積しかないオランダが、農産物輸出額で世界第2位なことをご存知ですか?広大な農地を持つアメリカに次ぐ規模で、野菜、乳製品、花きなど年間約1000億ユーロ相当を世界中に輸出しています。単位面積あたりの農業付加価値は欧州平均の5倍にもなり、小さな国土でも驚異的な効率を実現しています。 私は、熊本県の山奥のスイカとアスパラガスの農家に嫁ぎました。小さなビニールハウスで収穫したスイカを汗だくになりながら一輪車で運んでいた私が、オランダの巨大なガラス温室いっぱいに広がるトマト畑を目にしたとき、その先進的な農業の姿に衝撃を受けました。現在はオランダへ移住し、現地で先進農業を学びながら、将来子供たちが「継ぎたい」と思える農業を日本にも広めべく活動しています。 このブログでは、オランダ各地
10月6日読了時間: 8分
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